いきなりモータースポーツの根幹にかかわる大事な話題からはじめよう。ほとんどの皆さんはすでにご存知のように、MFJは今年から承認競技への参加者に年間3000円の会費が必要なエンジョイ会員という制度を実施した。つまり承認競技だった「出光イーハトーブトライアル」に参加するにはエンジョイ会員である必要があり、そのためには全員が年間3000円の会費をMFJに払わなくてはならないことになる。これは保険会社が引き受けたがらないレース中の事故に対する補償を、MFJ共済から支払うために分母を拡大するための政策である。そのこと自体は悪くないのだが、問題は突然3000円払わされても、補償の内容が従来より低くなり、死亡時見舞金2000万円が1500万円に減額され、入院補償も一日2000円から、後遺症が残る重度の障害に対する一時見舞金だけになったことだ。つまり、年に一度、イーハトーブだけに参加するようなライダーに、決して十分とは思えない内容に対して3000円の負担増を迫るのは、主催者としても忍びないので、このさい承認競技をはずれることにしたのだ。